2022年10月04日

本の紹介『日本のコメ問題』

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 農政調査委員会専門調査員で東京農工大学のほか、いく

つもの大学で教鞭をおとりの小川真如先生の著作です。

 コメ離れ、耕作放棄、縮退しながら激化するコメの競合

日本のコメにはさまざまな問題が山積みになっていること

から、その全貌がつかみにくい。

 本書では、独自の切り口でコメ問題を解体することで、

コメ問題の正体を明らかにするとともに、日本人とコメと

の関わり方が激変してきた過程をいくつかの転換点に注目

しながら解説をしていくと記されています。

 現在、日本ではコメを作る余力はあり余っておりコメ不

足の心配はない。国がコメを作らせないように強制する政

策もない。コメを作ることでもらえる補助金もない。

 現代のコメ問題は、コメそのものをめぐる問題でなく、

田んぼをめぐる問題にとって代わっている。コメの問題の

解決が急がれて優先された結果、相対的に田んぼの問題が

未解決のまま取り残され、とうとう無視できない状態とな

っているとの見立てを書かれています。

 現在、コメ問題といわれるものの多くは、実際には田ん

ぼの問題であることが多い、このため、コメの話と田んぼ

の話を分けてみることで、日本のコメ問題の本質をみてい

くことができるとのことです。

 現在のコメ問題を理解するために重要である歴史的な転

換点が四つあると、これから日本人が向き合う五つ目の転

換点も明らかにしつつ、コメの問題を描いておいでです。


     藤井直和


posted by フジシステム at 14:27| ひとこと

2022年09月30日

本の紹介『世界の「頭のいい人」がやっていることを1冊にまとめてみた』

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 脳科学者の中野信子先生の著書です。

 「世界の頭のいい人がどんなことをやっているのか知り

たい」という疑問に答える本です。世界基準の自分を目指

して、自らを磨くのを楽しんでいける人たちがいれば、ま

だまだこの国も大丈夫だと思うとのことです。

 筆者の中野信子先生はとても頭の良い方です。東京大学

を卒業し、大学院の博士課程で脳神経医学を学ばれたので

す。東大の大学院で医学博士号を取得した後、フランス国

立研究所に勤務され、世界中のたくさんの「頭のいい人」

の姿を見たと書かれています。

 また、MENSA(メンサ)の会員になったそうです。

MENSAとは、世界の全人口で上位2%の知能指数に入

る人のみが入会を許される団体で、ここでは、IQの高い

人たちと交流されたそうです。

 世界で評価され、活躍している人とたくさん出会われま

した。そして強く思われたことは、逆境も自分の見方にし

て、したたかに生き抜いていくのが「世界で通用する、本

当に賢い人の要件」だということ。時に日本人には、それ

が足りていないのではと感じたと書かれています。


     藤井直和




posted by フジシステム at 09:44| ひとこと

2022年09月29日

本の紹介『老人をなめるな』

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 元NHKトップアナウンサーで作家の下重暁子氏の著書

です。下重さんの本は初めて読ませてもらいました。

 下重氏は、現在86歳であります。でも、もう歳だから

と年齢のことを理由になにかを決めたり、諦めたりするこ

とはない。そもそも年齢のことなど、意識することがない

と書かれています。

 日本は少子高齢化で、これからますます年寄りが社会の

担い手になる。したがって、年寄りが生きやすい社会こそ

が、日本の未来をハッピーにするのでないかと。

 「失われた30年」といいます。1990年代初頭のバブル崩

壊以来、日本は世界の成長から取り残されたとの意味だ。

立ち止まっているだけならいいが、この30年で日本は多く

の大切なものを失ってしまった。それは、身の丈を知るこ

とや、中庸を重んじる思想だ。何事も上を目指し、立ち止

まり考えることをしなくなり、あらゆるものが過剰になっ

ていると記されています。

 シルバー民主主義といわれ、この国では老人が大事にさ

れ過ぎているとのことですが決してそうではないのです。

 80歳以上の老人には、いつ倒れるかわからないので賃貸

物件の部屋は貸せないとか、エスカレーターは元々は、足

の不自由な人や足腰の弱った年寄りのための存在だが、速

度が速すぎて乗るのが大変なのだと、不条理をいろいろと

指摘されています。


     藤井直和


posted by フジシステム at 09:38| ひとこと

2022年09月27日

本の紹介『老いの品格』

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 精神科医の和田秀樹先生の著書です。

 先生の、35年近くの老年精神医学に携わった経験で、

いい年の取り方をする人と、そうでない人がいることを実

感していると書かれています。歳をとっても、どこか「い

じましい人」せこせこして見苦しい人がいる一方で、飄々

としている人や、老いに対して覚悟を決めているような人

がいるそうです。

 先生がなりたいのは「品のある老人」「賢い老人」そし

て「おもしろい老人」だそうです。

 高齢者の解剖結果から、85歳を過ぎると、脳にアルツ

ハイマーの神経の変性がない人、体内にがんがない人、動

脈硬化が生じていない人は一人もいないということです。

 つまり、どれほど頑張り努力しても、ある程度の高齢に

なれば誰もが認知症や生活習慣病になるということです。

 人生において、「そうなるときはそうなる」のだから、

死や病気にかぎらず、すべてのことに対してそう考える

「余裕」をもてるほうが、幸せな時間が増えるのだろうと

のことです。

 歳をとって大らかになるとかは、じつは自然な老化によ

るものではなく、そうなろうという意識を多少なりともも

っていないとなれないものかもしれません。

 タレントの高田純次さんの言葉を借りて「歳とってやっ

ちゃいけないことは『説教』と『昔話』と『自慢話』と。

 けだし名言とうべきです。



     藤井直和



posted by フジシステム at 13:10| ひとこと

2022年09月21日

本の紹介『禁断の中国史』

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 作家の百田尚樹氏の著書です。

 日本は、遣隋使や遣唐使を派遣して中国の文化を輸入し

ましたが、彼らは中国のおぞましい文化は玄界灘に捨て去

りました。江戸時代や明治時代に紹介された中国の書物や

歴史からも、中国の本質を示すようなものは隠されました。

 本書を読めば、「中国」と「中国人」の本質を知ること

になるでしょうと記されています。

 実は歴史上「中国」という国はありません。そんな国が

存在した歴史はどこにもありません。「秦」「漢」「唐」

「元」「明」「清」はいずれも違う国です。

 中国大陸で王朝をたてた国は別々で、しかも民族も違い

ます。「中国史」と思っているのは、ひとつの国家の歴史

ではなく、中国大陸という舞台の中で、さまざまな民族が

争ってきた歴史だとのことです。

 本書の帯に「読むのが怖い!」とあります。「中国四千

年全史あるいは虐殺全史」として、太古からの中国大陸で

巻き起こされた虐殺を具体的に記述され、刑罰に見る残虐

なやり方が、目を覆わんばかりの表現で書かれています。

 筆者が、「読むのに覚悟が必要」とお断りになっている

「食人」の実態も恐ろしいタッチで表現されています。

 現代の中国、つまり「中国共産党」の歴史にも当然言及

されています。


     藤井直和



posted by フジシステム at 11:42| ひとこと

2022年09月20日

本の紹介『空海』

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 高野山大学学長、高野山真言宗管長を経て、現在は高野

山大学の名誉教授の松長有慶師の著作です。

 空海の思想を分かりやすく語っておいでです。人間の言

葉にはいろいろな機能がありますが、その中に「心理とつ

ながり、人間社会のありように何らかの影響を及ぼす」と

いう働きがあります。これがまさに密教でいう「真言」に

相当するのだそうです。

 空海に見る生と死について記されています。仏教におい

て生・老・病・死を四苦と名づけ、いずれも人間存在にと

っては不可避の出来事とみなしました。釈尊の説教の中に

は、老・病・死に直面して苦を実感する人々に対する具体

的な説示、あるいは比喩として取り上げた教訓など、さま

ざまな事例が存在し、現代人の生き方の中にも反映される

べき点が少なくないと書かれています。一方、空海は時間

と空間を超越した無限の世界に焦点をあわせ、真理の世界

の絶対的な価値が、相対的な現実世界の中に、どのように

顕在しているか、またそのことを会得するための実践的な

手続きとして、どんな方法があるかを解き明かすことに主

眼をおいたのであるとのことです。



     藤井直和



posted by フジシステム at 16:37| ひとこと

2022年09月16日

本の紹介『70歳から一気に老化する人しない人』

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 今回も精神科医の和田秀樹先生の著書を紹介します。

 健康寿命という言葉があります。これは、心身共に自立

していられる年齢のことを意味しています。その年齢は、

男性が72.68歳。女性が75.38歳です。つまり、

平均して男性は73歳、女性は75歳で、誰かの介護が必

要になるのです。

 病気や認知症で寝たきりになるレベルではなくても、身

の回りのことを一人でできなくなり始める平均年齢がこの

数値なのです。

 平均寿命からこの健康寿命を差し引いた数字、男性9年

間、女性12年間が、身の回りのことを一人でできずに過

ごす年齢を意味するのです。統計上の数字とは言うものの

悲しくなりますね。

 人生の最期をに至った時に「いい人生だった、ありがと

う」と満足できる方法があると、先生はお書きになってい

ます。 

 それは、老いを受け入れ、できることを大事にする、と

いう考え方です。 これが「幸せな晩年」と「不満足な晩

年」の境目になると思っているとのことです。



     藤井直和



posted by フジシステム at 14:26| ひとこと